3大流派の丹田呼吸法

3大流派の丹田呼吸法

実は、丹田呼吸法には、たくさんのやり方があります。

 

その中でも、大きく分けますと、3つ体系があります。

 

「調和道」と「二木式腹式呼吸法」、「岡田式静坐法」です。
これから少し説明しましょう。

 

(詳しい説明が不要な方は、
次のページ「私が実践したシンプルな丹田呼吸法」を読んで下さいね)

調和道の丹田呼吸法

一つ目の「調和道」は、
明治時代に、「藤田霊斎」という人が

白隠禅師の「夜船閑話」をもとに
体系化したという呼吸法
です。

 

調和道の丹田呼吸法のやり方

 

調和道の丹田呼吸法は、
椅子に腰かけても、床にあぐらを組んで座っても、
布団の上に横になっても出来ます。

 

慣れないうちは、イスに腰掛けて実践するのが分かりやすいです。

 

【波浪息】

 

@椅子に浅めに腰をかけ、背すじを伸ばします。

 

・お尻で下腹をちょっと前に出す様にして、肩の力を抜きます。

 

・足は45度くらい開き、かかと全体が床に着くようにして下さい。

 

・両手は親指を中にして軽く握り、手の平を上に向けて膝の上に自然に置いて
心身をリラックスさせます。

 

A背すじを緩めたり伸ばしたりして、三回呼吸をします。

 

〈1回目〉(吐く)背すじを緩めて息を吐きます。

 

吐きだすとき、みぞおちの下あたりを少しくぼませる様にします。

 

(吸う)背すじをグーッと伸ばして下さい。自然に空気が入ってきますね。

 

 

〈2回目〉(吐く)今度は、背すじを緩めて息を吐きます。

 

(吸う)もう一度背すじを伸ばして、息を吸います。

 

 

〈3回目〉(吐く)もう一度背すじをゆるめて、息を吐きます。

 

三回目は、できるだけたくさんの息を吐きだす様にします。

 

(吸う)再び、背筋を伸ばして、息を吸います。

 

背筋をゆるめる時、みぞおちの下を折り曲げ、
上体を傾けることで、大量に息を吐きだしましょう。

 

みぞおちの真後ろには「腹腔神経叢」
あるいは「太陽神経叢」と呼ばれる器官
があります。

 

太陽神経叢は自律神経の集合体であり、
第二の脳
とも言われております。

 

みぞおちを折り曲げる訓練を続けていると、
太陽神経叢にエネルギーが供給され、
太陽神経叢の機能が高まります。

 

太陽神経叢の機能が向上すれば、おのずと、
すべての自律神経の働きが良くなり、
頭も心も体もすべてのバランスが整ってくるのです。

 

 

【三呼一吸法】

 

「フッ、フッ、フーッ」と
3回連続して息を吐く

 

(みぞおちや下腹がへこむように、息を全て吐き出す)

 

吸うときは自然に空気が入ってくるように一息で行う。

 

 

「調和道」の丹田呼吸法を繰り返して行うと、
体がしだいに熱くなってきます。

 

体が熱くなってくるのは
「血液の循環」が良くなるからです。

 

 

体を前方に倒しながら息を吐き、
体を元に戻しながら吸うことで、
呼吸は自然と「腹式呼吸」になります。

 

 

息を吐くときは、
ゆっくり長く吐いて
ください。

 

慣れてくると、自然に動作は”ゆっくり”になります。

 

 

息を吐くときは、
吸うときの「倍くらい」の時間をかけて吐くのが理想です。

 

 

藤田雪斎の「調和道」の他に、
「二木式腹式呼吸法」
「岡田式静坐法」という呼吸法もあります。

 

「二木式腹式呼吸法」は、
医学博士の「二木謙三」氏が提唱した呼吸法です。

二木式腹式呼吸法

二木博士は幼少のころから病弱で、頭痛、虫歯、胃弱、便秘や下痢、

 

皮膚全体の湿疹、腎臓炎、筋肉炎、神経衰弱などに苦しんでいたそうです。

 

 

 

博士は、16〜17歳のとき、
身体を強くしたいと思っていたところ、
偶然、平田篤胤の「志都乃石室」を知りました。

 

 

 

二木博士は、平田篤胤の書いた、

 

「無念無想で居れば、何にも病気に罹らぬ。

 

本当に元気が内に充ちて居れば、病気は来らぬ。

 

病は精神から起るから、精神を鎮める事が大切である。

 

 

精神を鎮め、元気を内に充実するには、息を吸うて、

臍の下から足の方に力を入れて呼吸すると、

是だけで総ての病気が癒(なお)る。

 

 

という記事を読んで、腹式呼吸を始めたそうです。

 

すると、次第に体調が良くなり、
知らぬ間に病気が治っていたのです。

 

二木式腹式呼吸法を実行する場合も、
姿勢は自由で、立っていても、座っていても、寝ていてもできます。

 

これから、座って行う方法を説明します。

 

二木式腹式呼吸法

 

1.両膝を少し開いて正座し、
背骨をまっすぐにし、
肩の力を抜いて、両手を膝の上に置く。

 

2.腹を前に出すようにして、鼻で息を吸う。
このとき、腹を指で押してみて、固くなるように息を吸う。

 

3.息を止め、精神を落ち着けてから、
腹を凹ませながら静かに鼻から息を吐く。

 

4.吸うときよりも吐くときに注意して力を入れ、かつ、
長く、そろそろと息を出すことが大切。

 

5.吐く息は少々残るようにする。
すなわち、八分入れて八分出すようにする。

 

6.呼吸は基本的に、鼻から吸って鼻から出す。

 

※「二木式複式呼吸法」をやっていない場合でも、
できるだけ腹の固さを維持するように心掛ける。

 

なお、呼吸の回数は自由ですが、疲れる前にやめるようにしてください。

 

 

 

また、急にやると腹筋が痛くなる場合があるので、
普段運動していない人は、
徐々に回数を増やすようにしましょう。

 

次は、丹田呼吸法の3大流派の中の、「岡田式静坐法」についてのお話です。

岡田式静坐法

「岡田式静坐法」は、明治末期から大正時代にかけて、
岡田虎二郎氏が始めた丹田呼吸法です。

 

岡田式静坐法は、
呼吸法であると同時に坐法であり、
健康法である前に修養法でもあります。

 

岡田虎二郎さんの静坐会に参加した人たちは、知識人を中心に
華族、皇族、軍部、政治家、財界人から学者、学生まで幅広く、
当時1万人から2万人を超える人が実践していました。

 

徳川慶喜、渋沢栄一、坪内逍遥、島村抱月、田中正造、木下尚江、

 

安田善次郎、中里介山、相馬黒光…などなど。

 

 

岡田虎二郎さんの静坐会には、
歴史の教科書に出てくるような、
そうそうたるメンバーが参加していたのでした。

 

さて、岡田式静坐法の呼吸法は「逆呼吸法」です。

 

逆式の腹式呼吸のことで、
息を吸う時に胸を膨らませて、
横隔膜を下げながらお腹を凹ませる。

そして、息を吐く時は
横隔膜を上げながら下腹部を膨らます、

という非常に難易度の高い呼吸法
です。

 

静かに坐して、この難易度の高い呼吸法をすると、
病気治癒、体力回復、体質改善、心身爽快感、
集中力増大などの効果を得られます。

 

 

岡田式静坐法では、息を吐くときに下腹部が膨れ、
息を吸うときに下腹部が引っ込むのを「正しき呼吸法」としています。
これは、「腹式呼吸法」とは逆になるので、
「逆呼吸法」と呼ばれています。

 

 

古来「肚(はら)をくくる」と言うときの「肚」は丹田に当たり、
岡田式静坐法を始めた岡田虎二郎氏が主眼としているのは、
「肚の力をつける」ということ
でした。

 

「肚の力をつける」訓練法が、この静坐法だったのです。

白隠が白幽仙人から教わった丹田呼吸法

白隠が白幽仙人から教わった丹田呼吸法は、
「気を沈めて丹田に集中させる」という方法で、
具体的な方法は書かれていません。

 

けれども、読んでいますと、

 

逆上した心火を降ろし、

「心炎意火を鎮めて、
これ(火)を丹田と足心におく」
というのが極意
のようです。

 

具体的な方法は書かれていませんが、
白隠禅師が実践されたものをイメージしながら、

 

藤田氏の丹田呼吸法をもとに、
簡単にできるように、

 

自分なりにシンプルにアレンジして
実践することにしました。

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